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気まぐれな日記Ⅱ

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原発と必ずセットのバックアップ火力発電のこと

征さんのお話を私が代弁することに抵抗感があり、このブログでは触れてこなかった。
しかし小出裕章氏や広瀬隆氏そのほかの著名な方々が電力は足りているといってもその根拠には今ひとつピンと来るものがないと思っている人は多いと思うのでここに征さんのお手紙ならと思い紹介したい。

<征さんのお手紙>

日本中の「原発なくても」停電しないわけ!

僭越ではありますが、原発の基本的なシステムについて少し書かせていただきます。
原発はそれ自体で独立している存在ではありません。

全ての原発は、必ず同じ出力の火力発電とセットになっております。(バックアップ発電)

それには二つの理由があります。

①まずひとつは、国を大きく分けた各ブロックごとの独占企業である電力会社に課せられたデンキの「安定供給」の義務です。
今回のような地震、あるいは事故による緊急停止の際、瞬時に切り替え停電を防ぐ「スタンバイ」システムです。
②もうひとつ、こちらは原発と不可分の要因です。
通常時の原発は、点火後、約一週間かけて徐々に出力を上げ100%に移行します。出力を落とす時はその逆行程です。
その時、例えば出力100万kwの原発が単独で出力を上げるならばその分余分なデンキが市場に溢れたり不足したりで大変なことになります。
電気は「生き物」といわれます。
発電量と消費量は常に同じでないといけないそうです。
そのため単独で停止すれば大停電です。
そうならないために常に同じ出力の火力が公園のシーソーのように片方でバランスを取り続けるそうです。

この情報は、福島原発6号炉と、東海原発2号路を総監督として建設した、元GEエンジニアだった菊池洋一さんによるものです。
従って、日本にある全ての原発には必ずバックアップ発電装置があり、
いつ何時、全てが停っても停電しない仕組みができあがっています。
他に 24時間出力調整のきかない原発の夜の電気を放出する揚水ダムもセットになっています。

今回、地震と津波による事故、そして停電騒ぎは、原発が壊れたから、ではなく、このセットになっている火力や水力がたくさん壊れてしまったことによります。

でも、事故後人が近づけない原発と違って火力のほうは人が入り、すぐに復旧することが出来ました。
大きな違いです。
このようなシステムのことが全く一般には知らされていないために、これほどの重大事故、大惨事になってもなお「デンキのためには原発は必要とか、原発に代わる「自然エネルギー」という発言が溢れることになってしまいます。

原発は無くても、デンキ不足にはなりませんし、原発の代わりなど考える必要など、なおさらありません。
太陽光や風力などの新しい発電装置を造ることで、本来火力で長く使えるはずの化石燃料そのものの寿命を縮めてしまいます。
「代わりがないと・・・」というのは大きな錯覚です。
私達は余計なものを造らず、今ある設備を大切にしながら、この地球の破滅を避けなければいけない、と思います。

                                  【2011/5/12 ヤドカリハウス 山田 征】


この時期に征さんが懸念していた太陽光や風力発電の普及は今や破竹の勢いであり、風力バブルになりかねない。
by lalalu2007 | 2012-10-13 12:57