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気まぐれな日記Ⅱ

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風力発電、武田邦彦さんのブログより・・・コピペ

風力発電にみる専門家の責任

デンマークは風力発電が盛んで,日本の報道を聞いていると,かなりのエネルギーを風力発電でまかなっていて,地球温暖化の原因になるCO2を削減していると言う.

私は温暖化になっても良いことが多いのではないかと考えているが,世間一般は温暖化を防止する国は環境先進国と言っている。

日本人は自分の頭を使って考えると言うより,「みんなが言っていることに逆らいたくない」という同調型の民族だから,マスコミの報道通りの考えになってしまう。

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ところで,

デンマークのエネルギー事情をOECD-IEAというデータを正確に出している機関のデータを見てみると,2006年の統計では,風力発電が約6ギガワット時,で電力全体が46ギガワット時だから,おおよそ13%である.

また,石油や石炭のようなエネルギー全体の内,電気として使うのは国によって違うけれど,だいたい全体の約3割だから,デンマークの風力は4%程度,つまり全体の25分の1ぐらいだ.

「デンマークの風力発電」ということで,それが,エネルギー全体の25分の1ということは,日本人に正しく伝わっているだろうか?

そう思ってネットで風力発電を調べると,「今年は何倍になった」ということしか書いていない.また風力発電のCO2削減量は「・・・がこういっている」というものばかりで,どうも自分でシッカリ計算していない.

計算しても風力発電に使用する鉄鋼を製錬するときのCO2は計算していないようだ.

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専門家というのは,ただしい情報を伝達することが第一で,もしその専門家に自分独自の考えがあれば,データを正しく示した後に「風力発電は大切だ」と書くことが大切だ.

社会が複雑になって,普通の人が全てのデータを良く知ることは不可能だから,専門家が発信することは正確でなければならない.

まるでデンマークという国は風力発電でエネルギーをまかなっているような誤解を与えてはいけないし,まして世界では風力発電は0.1%もないようだ.

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だからといって,風力発電が有望ではないと言うことではない.デンマークより日本の方が先進国だから,デンマークが風力発電をやっているかどうかは日本の参考にはならない.

なにしろCO2の排出という点では日本は「もっとも先端」にあり,ドイツなどは日本より遅れている。アメリカは全然ダメだ.

それなのに日本の専門家は,アメリカやヨーロッパがやっているからと言う理由で,あたかもそれが有望であり,「日本は後進国だから,欧米の後をついていかなければならない」という.

私は日本民族に誇りの無い専門家は不要だと思う。

日本の専門家がもっと事実を大切にすること,日本に誇りを持つことを求めたい気分だ.

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私の考えでは,ヨーロッパのような気候が悪いところは断熱住宅とか風力発電が必要かも知れないが,日本は山紫水明,四季折々,涼しい風も吹き,冬も凍死することは少ない.

だから,古来,日本人は自然と共に生活をしてきた.CO2削減などと言うくだらないことに巻き込まれることなく,日本人は日本人としての生活を送るのがストレスも減ってよいと思う。

私は10年ほど前の本に「風力発電は人間が電気を欲しいので,一見して無駄に吹いていると思われる風を使う。でも,美味しい空気をタダで使うのは,それが大規模になれば自然を破壊する発電方法になる」と書いた.水力発電の時にも「山の水を使ってタダで発電するのだから」といって,大きく日本の自然を破壊してきた.

スウェーデンのように人口密度が日本の約20分の1というような国は水力発電を活用しても自然を破壊しないが,日本ではダメである.もちろん,この理窟は風力発電でも同じだ.

産業界も,単に収益だけを考えずに,その前に「日本人の一員」であることを思い出して欲しい.政府はすでにダメになったから.

(平成21年10月21日(水))

武田邦彦
by lalalu2007 | 2012-10-02 21:24